ゲンノショウコは「医者いらず」と呼ばれ、それを煎じたゲンノショウコ茶はいろいろな効果が期待できますが、その一つが便秘の解消なのです。
便秘に悩む女性は多いので、お茶を飲むだけで解消できれば楽ですよね。
健康茶には副作用もありがちですが、ゲンノショウコ茶の場合はどうなのでしょう。妊婦さんは飲んでも大丈夫なのでしょうか。
成分や効果、副作用、効果的な飲み方までご紹介します!
目次
ゲンノショウコの特徴
ゲンノショウコはフウロソウ科フウロソウ属の多年草で、ドクダミ、センブリとともに日本の三大民間薬の一つです。
民間薬とは庶民の間で伝承されてきた薬のことですね。
ゲンノショウコは日本各地の日当たりの良い山野や道端で見られ、紅紫色または白紫色の花を咲かせます。
不思議なことに紅紫色は西日本、白紫色は東日本に多く見られるようです。
名前の由来は「現の証拠」で、飲むとすぐに効くことから名付けられました。そのまんまだったのですね。
実が熟した時に裂けた姿が神輿の屋根に似ていることから別名ミコシグサと言われます。
全草にタンニンを含み、江戸時代から胃腸に効く民間薬として利用されてきたのです。
現在は市販の整腸薬や胃腸薬にもゲンノショウコが配合されています。
ゲンノショウコの成分と効果
ゲンノショウコにはタンニン、フラボノイド、コハク酸などが含まれています。
では期待できる効果を一つずつ見てみましょう。
便秘の解消
ゲンノショウコにはフラボノイドの一種であるケルセチンが含まれており、便秘の解消に効果的とされます。
下痢の予防
ゲンノショウコにはポリフェノールの一種・タンニンが含まれています。
タンニンは渋み成分で、タンパク質を変形させ組織などを縮める収れん作用があります。
その収れん作用により、タンニンは体内に入ると腸の活動を整えるため下痢の予防になるのです。
フラボノイドは便秘に効果があり、タンニンは下痢に効果的と相反する作用がありますが、どちらか一方の作用が強く出過ぎることはないので便秘にも下痢にも効くのですね。
美肌効果
タンニンの収れん作用により、肌や毛穴が引き締まるため美肌にも効果的です。
タンニンはまたメラニン色素が増えるのを防ぎ、くすみやシミを予防するため美白効果も期待できます。
抗酸化作用
タンニンとケルセチンには強力な抗酸化作用もあります。
つまり体をサビさせる活性酸素を取り除く働きがあるため、活性酸素が原因の生活習慣病(高血圧やガンなど)やシミ・シワなどの老化を予防できるのです。
血糖値を下げる
ケルセチンには血糖値の上昇を抑える働きやコレステロール値を下げる働きもあるため、糖尿病などの予防に役立ちます。
アレルギー症状の改善
ケルセチンには抗アレルギー作用や免疫力を高める作用もあるため、花粉症やアトピーなどのアレルギー症状の改善に効果が期待できます。
口内炎
ケルセチンには抗炎症作用もあるので、口内炎や扁桃腺の時にゲンノショウコ茶でうがいをすると炎症が治まります。
ゲンノショウコ茶はこの他にも食あたりや、利尿、胃腸疾患にも効果が期待できます。
また、ゲンノショウコを布袋などに入れてお風呂に入れると、冷え症や生理痛の改善、湿疹やしもやけなどに効果的です。
副作用はある?妊婦さんは注意!
ゲンノショウコ茶には副作用は少ないとされます。
しかし豊富に含まれているタンニンは鉄分の吸収を妨げるため、注意が必要です。
妊娠中は血液量が増えるため、特に妊娠後期では貧血になりやすくなっています。
妊婦さんは鉄分を多く摂る必要があるため、ゲンノショウコ茶は避けたほうがいいでしょう。
妊婦さんでも安心して飲める便秘に効果的なお茶はこちらでご紹介しています。
妊婦さん以外で貧血気味という人もゲンノショウコ茶は避けるか、食前・食後30分は間隔を空けてから飲むといいですね。
また飲み続けると胃痛や腹痛が起きる可能性があるので、症状がある時だけ飲むようにしましょう。
カフェインは含まれていないので、夜寝る前に飲んでも安心です。眠りを妨げられませんね。
そしてこれはどんな健康茶にも言えることですが、早く効果を出したいからと一度に大量に飲んだらかえって体調を崩しかねません。
用法・用量を守って飲むのが大切ですね。
下痢の場合は濃いめで温めて飲み、便秘の場合は薄めで冷やして飲むのが効果的です。
苦味は少なく草のような香りで飲みやすい味ですよ。
まとめ
ゲンノショウコは「医者いらず」というだけあって様々な効果があります。
便秘にも下痢にも効果的なので、便秘と下痢を繰り返す過敏性腸症候群の人にもいいですね。
一般的な健康茶と違い、即効性があるのもうれしいところです。
しかし毎日飲み続けるお茶としては適さないので、必要な時だけ飲むのがいいでしょう。